このサイトは日本に住む外国ルーツの人々の声と、コミュニティ双方の声を発信し、地域社会やこれからの具体的まちづくりを考えるためのメディアです。
日本で働く外国人労働者の数は、令和2年10月末で172万人(過去最高)、在留資格別にみると、特に特定活動、資格外活動、技能実習の伸び率が高く、今後も増加すると予想されます。このことは、端的に、慢性的な人手不足に直面する地域の企業において、外国人労働者が欠かせないという実態を表しているとされます。実際、日本の地域には少子高齢化及び人手不足に伴い、介護、食品製造、建設、宿泊業をはじめ、外国人労働者なくして存続の困難な中小企業が多数存在します。この動きは必ずしも中小企業に限らず、大企業でも見られます。
近年のメディア報道においては、最低賃金を下回る労働を強いられ、借金を返すことができないとして、失踪し、困窮した技能実習生等の外国人労働者の姿が伝えられて社会問題となっており、外国人受け入れに慎重な人々と受け入れ拡大を目指す人々が互いに溝を深めあっているさまが見てとれます。
このサイトには、日本に住み働く、外国ルーツを持つ多様な人びとが登場します。また、雇う企業や自治体担当者の声、支援者の声も語られるでしょう。私たちは外国ルーツの人びと・コミュニティの声を聴き取り、今、地域で起きていることを伝え、この問題について考えていきたいと思います。
わたしたちは同質的な存在ではなく、「ばらばら」で「さまざま」な存在です。わたしたちは、こうした「ばらばら」で「さまざま」な者たちー特にinvisibleな存在ーが見えないところで犠牲となる社会ではなく、必要な時には互いに助け合うことのできる社会を望んでいます。